顎関節症とは顎の関節やその周辺部分に痛みが出たり動かしにくくなったり、口が開けにくい等の症状があります。
近年では、顎周囲の筋肉や関節の問題だけでなく寝不足や不安、緊張などのストレスなども原因と考えられます。
また、スマホやパソコンを長時間操作することも原因になることもわかっています。
鍼灸治療では対処療法ではなく、本来の原因に対しての根治療法が見込めます。
顎関節症鍼灸治療のポイント1
よく顎関節症の治療でマウスピースをつけているという方がいていますが、マウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによるダメージを軽減しようとします。
つまり歯の保護という観点では有効ですが、顎関節症の根治療法にはならないと言われています。
顎関節症は首や頭部のコリ、顎関節周りの筋肉の硬化が原因と考えられます。つまり噛みしめ癖があるから顎関節症になるのではなく、ストレスにより首や頭部のコリが咀嚼筋を硬くしてしまうことで、噛みしめや歯ぎしり、顎関節症の症状が出るということです。
当院の鍼灸治療は皮膚表面に近い表情筋よりもさらに奥にある咀嚼筋などの筋層や腱を刺激することで、筋肉のコリをゆるめます。つまり、顎のまわりの筋肉がゆるむことで、歯ぎしりや食いしばりが緩和され、顎関節への負担が軽減されるというわけです。
自覚していなかった噛み合わせのズレの補正も期待できます。
顎関節症鍼灸治療のポイント2
重度の顎関節症はコリやゆがみが強く手技だけでは中々改善しずらいことがあります。
鍼に電気を流すパルス治療を併用することで、深い位置にあるコリなどに直接電気刺激を入れることができます。
それにより、咀嚼筋を支配する神経の圧迫をゆるめ顎関節の動きを良くし、痛みの緩和、顎を動かす筋肉の柔軟性の回復、関節円板や関節を包んでいる関節包周囲の組織の改善をすることで歯の喰いしばりや、歯ぎしりの軽減が見込めます。
顎関節症鍼灸治療のポイント3
歯の喰いしばりや歯ぎしりは側頭筋を収縮させてしまう為リンパの流れが悪くなってしまい、脳圧が高くなってしまうことにより頭痛や耳鳴りなどを引き起こしてしまうことがあります。
また、顎関節症などで凝り固まった顎や首の筋肉により顔の皮膚が下に引っ張られ、ほうれい線や顔のたるみなどを引き起こします。
顎関節症に対して鍼灸治療を行うことにより顎関節症以外の症状に対しても効果が見込めます。